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インナーマッスル強化は簡単ではない

ストレッチは万能ではない。 骨ストレッチ•ランニング④

その体幹トレ、インナーマッスルを鍛えられていますか

 体幹トレでは、腸骨筋や大腰筋など、体の内部にある深層筋(インナーマッスル)を鍛えることが重視されます。インナーマッスルは日常の様々な動作を支えてくれている「縁の下の力持ち」のような筋肉ですから、きちんと刺激できれば身のこなしがラクになるはずですが、現実はどうだったでしょうか?

 体幹トレをして、身のこなしがラクになったのかどうか?

 実際に歩いたり、前屈して体の曲がり具合を調べたり、体の反応を確認してみてください。それが体の声を聞くということです。

 体幹部(胴体)は体の中で最も表面積が大きく、その分、発揮されるエネルギー量が大きいことから、うまく活用できればよりダイナミックで、効率的な走りが実現できるようになると言われています。

 それは間違いではありませんが、問題は体幹の鍛え方です。

 私の見る限り、体幹を鍛えると称して、実際には筋肉を棒のようにピンと固め、機能性を低下させている場合がほとんどです。

 筋肉を固めることで身体機能は強化される印象がありますが、固めてしまえば柔軟性は失われ、なめらかな動きは制限されます。

 肝心のインナーマッスルはいつになっても強化されず、身のこなしも改善されませんから、体幹トレを頑張れば頑張るほど、体のコリや痛み、ケガのリスクが高まってしまうでしょう。

<『骨ストレッチ・ランニング 世界一、ラクに走れる!』より構成>

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松村 卓

まつむら たかし

スポーツケア整体研究所株式会社代表。骨ストレッチ創始者。1968 年生まれ。中京大学体育学部体育学科卒業、陸上短距離のスプリンターとして全日本実業団6位などの実績を持つ。引退後、ケガの多かった現役時代のトレーニングを根底から見直し、筋肉ではなく骨の活用に重点を置いた「骨ストレッチ」「骨ストレッチ・ランニング」などを開発。アスリートの動作改善から、一般向けの健康・美容指導まで幅広く活動している。


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